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半袖の出番も増え、录を感じます

  • 5月11日
  • 読了時間: 4分

今日、空を見上げたら、完全に夏の色をしていました。


暦の上ではまだ春の延長なのかもしれません。一般的には、5月5日以降を“初夏”と呼ぶらしいです。ただ、あの空を見ていると、“もう始まっている”としか思えませんでした。


でも同時に、まだ完全な夏とも少し違う気もするんです。蝉が鳴きスイカが並んでこそ夏だと思っているので。春でもなく、夏でもない。この独特な空気。湿度の輪郭だけが少し先走っていて、光だけが真夏を予告しているような感覚。


この季節には、まだ名前が与えられていない気がしました。


なので、僕は勝手に名前をつけます。


“緑”という漢字から、糸偏を取り除いた『录』。ロク。

これから、このZAZYの世界では“四季”ではなく“五季”制を導入します。春、录、夏、秋、冬。皆さん、どうぞよろしくお願いします。


既存の名前からほんの少し外れるだけで、景色の見え方や、感情の受け取り方が変わる瞬間がある気がしています。名前を変えることで、世界の輪郭まで少し変質する。最近は、そういうことにすごく興味があります。



さて。そんな『录』が始まった今週ですが、录を経て、夏の終端、8月22日に、ZAZY単独公演『ニョガニョガ』を開催します。


おとつい開催した単独公演『なんか』も、おかげさまで非常に濃密な夜になりました。来てくださった皆さん、本当にありがとうございました。


参加型の企画も多く、舞台と客席の境界が、いつもより緩やかに融解していた気がします。こちらが投げた違和感や飛躍を、客席がそのまま受容し、さらに増幅させて返してくれる。瞬間ごとに空気が脈動して、会場全体がひとつの有機体みたいになっていた。そんな感覚がありました。


ただ、正直に言うと、自分の中ではまだ完全ではありませんでした。

漫談でも少し話した通り、どこかでネタそのものに没入しきれない感覚も抱えていました。

ここ数ヶ月、自分自身について考える時間がかなり長くて、芸人としての在り方とか、人との距離感とか、空間との向き合い方とか、色々なことをずっと考えていました。


そのせいなのか、“不思議な空間”を完全なかたちで立ち上げ切るには、まだ至らなかった感覚があります。もっとできた気もする。


でも、その未完成さごと受け取ってもらえていた感覚が、あの夜には確かにありました。未完成のまま、空間だけが先に呼吸し始めている感じ。あれは、少し特殊な体験でした。


だからこそグイグイいかせてもらいたいですね。

そのために、先日、約90万円のAI制作用PCを導入しました。

映像、イラスト、アニメーション、構造。頭の中に浮かんでいるものを、できる限り直接的に出力するための装置です。


そしてさらに、もうひとつ新しい機材を手に入れました。RC-505です。

この機材は、ボイスパーカッションやループミュージックの領域で用いられることの多い機械なのですが、自分にとっては、リズムネタの構造そのものを拡張するための装置のように感じています。

音を反復させる。声を堆積させる。テンポやノイズを循環させる。そうすると、言葉の意味より先に、空気そのものが変質していく瞬間がある。


最近は、その感覚にかなり惹かれています。


意味より先に身体が反応してしまう空間。観客と演者の境界が少し曖昧になっていく時間。説明しきれない一体感。そういうものを、もっと高い純度で作れないかを、最近ずっと考えています。


『ニョガニョガ』では、さらに歪で、さらに熱を帯びた空間を立ち上げたいと思っています。


前回の『なんか』で発生した空気を、さらに更新したい。もっと危うく、もっと不可思議で、もっと説明不能な場所へ行きたいと思っています。


まだ輪郭は定まっていません。でも、その未定義な感じ自体が、今は少し楽しみです。

完成されたものを見せるのはもちろん、会場全体で“生成”していくタイプの単独になる気がしています。


だからこそ、最初期からこの空間に立ち会ってくれている皆さんに、前の席を抑えて最前線の熱量を作ってほしいです。


新規のお客さんが瞬間に、「なんか空気がおかしいぞ」と感じるくらいの密度を、最初から会場に充満させたい。


ZAZYの世界の住人の皆さんには、ただ観に来るだけじゃなく、この異様な空間の“共犯者”になってほしいと思っています。


夏の終わり、8月22日。ぜひ、会場を満たし尽くしてください。


世界先行、本日から開始しております。期間は、14日(木)午前11時までとなっております。


世界先行の段階で、どれだけこの空間を埋められるか。個人的には、かなり楽しみにしています。埋まり具合が僕のエネルギーになることはかなり確かです。


この場所に集っている皆さんで客席前方を埋め尽くし、新規の皆様との接続詞になってください。皆さんが最初の熱源です。


六本木の夏の終端で、全員で異世界を生成しましょう。

 
 
 

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